文化財修理報告書 新潟県長岡市指定文化財 |
広目天像 桧材 寄木造り 鎌倉時代 寛益寺蔵 |
広目天像と邪鬼の概要と状態 修理材料 修理方法 |
お寺様への仏像拝観時にはお心ずかいよろしくお願いいたします。 伊谷 |
修理前 |
修理完了 |
修理前 |
修理完了 |
修理前 |
修理完了 |
昔の仏師は巧み。 昔の木材は相当値が高かったのでしょうね |
生漆で接着 |
修理前 |
生漆で接着。 |
修理前 |
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修理前 ここで内繰りのない重い腕を支えるが、芋着け、ちょっと不安。 |
肩の部分、前と後ろが合わさる間の部材。 剥ぎ面の傷みは修理の後、臍を儲け漆とエポキシ7対3で接着 |
修理前 |
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節とその周囲を繰り抜き、部材を水に浸し自然乾燥によるゆがみの修正をする。 大きな節しが5個もあったが比較的歪みが少なかった、完全な乾燥材であったのだろう、しかしこれ以外の部材は収縮と歪みがひどい。 |
節を抜く。 |
隙間の補修が多い。 |
剥ぎ面は隙間をなくし完全な密着を行った。(臍と膠) (この方法に対し異論を言う人もあると思う) |
脇の部材は補強が必要。 |
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外に向かって柾目を使用している。 収縮がひどい、乾燥材の使用では、なかった。 材の厚みが不足、剥ぎ合わせの際、添え木が必要。→ |
右足の後ろ(衣)の部分、剥ぎ面の茶褐色部分は漆であるが接着出来ていない、漆が乾く前に木が動いたか? 節を抜いた時同時に背面の内繰りをすべきであった。 この状態で内繰りをしたがよい手順ではない。ミス |
修理前 |
踵の割れは足首に節があるため、木のねじれによるもの。節とその周囲の硬い部分は取り省き埋め木する。 割れ個所には板を挟む、この部分は重要箇所。 |
下の写真の足と合わさる、 |
臍での接続部分は踵の上あたり(足首の後) |
抉れは破壊の傷 |
剥ぎ面のえぐれは重要箇所なので木を埋めた |
漆で接着 |
この欠損部分の接着は漆。 |
5面を合わす一番気合の要る作業、心の準備体操をする。トイレと煙草、散歩そして腹ごしらえ手をつけるまでけっこう時間がかかった。(女房のチェックが入る) そして鉋刃の砥ぎをする、集中力が増し気合が入る。 |
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臍を儲け膠で接着。(臍はズレ止め) |
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今後部分的に修理はあったとしても解体修理はないと思う |
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欠損部分を切り捨て修正無しで接続されている箇所。 |
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修理前 |
手首接続面のサイズと形が合わないので板を挿んだ |
修理前 |
欠損部分は全て生漆で接着。 |
膠で接着。臍と臍穴の接着はしない。 |
私の頭はやはり悪い、(もっと良い方法があったかも) 頭の悪さと顔の悪さは人には負けません。 (正常な人間として見られたことがない。) |
修理完了 |
修理完了 |
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持国天像との比較 |